最新のクレジットカード関連技術

 

クレジットカードは今や、おサイフケータイやETC用のICカード、また流通・小売り事業者が発行しているICカードなどさまざまに形を変えて私たちの日常生活に浸透しています。クレジットカード決済をスムーズにするための環境の整備も進められ、これまでには考えられなかったような場所、状況でのクレジットカードの使用も行なわれるようになりました。ただし、クレジットカードが生活に浸透し、カードの種類が増えるにつれて、管理が必要となる情報の量も膨大に膨れ上がることになります。クレジットカードによる決済サービスを提供する企業にとっては、セキュリティ強化はカード会員の利便性アップとともに、最も重視しなければならない課題の一つとなっているのです。

 

クレジットカード会社がこぞってセキュリティ対策に乗り出したこともあって、急増していたクレジットカードの不正使用の件数はようやく一段落したようにも見えますが、被害がなくなったわけではありません。海外の大手クレジットカード会社から大規模なクレジットカード情報の漏えいが発覚した事件では、WEBアプリケーションにセキュリティホールが存在したことが原因の一つとされており、このような例から考えると、クレジッットカードのセキュリティ対策にはまだまだやらなければならないことが数多く残されているということができそうです。安全にクレジットカードを使用できる環境を作るため、クレジットカード発行会社やカード加盟店などが一体となって、セキュリティ強化を目指すことが必要となっているのです。

 

最新技術を用いたクレジットカードのセキュリティ対策には、どのようなものがあるのでしょうか? セキュリティという問題に関しては、クレジットカード業界ではPCISSCと呼ばれる組織が中心的となって活動を行なっています。PCISSCによって定められたデータセキュリティ基準には、クレジットカード会員の重要データであるカード番号と、関連の機密情報を守るために実施するべき要件というものが細かく規定されています。

 

例えば、「脆弱性を管理するプログラムの整備」という項目に関しては、アンチウイルスソフトの利用しソフトを定期的に更新することや、より安全なシステム及びアプリケーションを開発し、保守すること、また「定期的なネットワークの監視およびテスト」という項目に関しては、ネットワーク資源、またカード会員情報へのあらゆるアクセスを追跡・監視することなどが定められています。

 

 

 

 

 

 

携帯電話とクレジットカード

 

「iD(アイディ)」とは、NTTドコモによるクレジットブランドの名称です。iDは、iモードFeliCaに対応したおサイフケータイを決済媒体として使うものです。仕組みはクレジットカード会社に申し込みをした後、携帯電話にiDアプリやそれぞれのクレジットカード会社の専用アプリをダウンロードするというもので、利用できる店舗に設置された専用端末に携帯電話をかざすだけで、スムーズなサインレスのクレジット決済が可能になります。

 

先行するおサイフケータイで利用できる電子マネーサービスや、既存のクレジットサービスの比べると、iDにはさまざまな特徴や利点があることがわかります。

 

まず、小額の利用なら携帯電話をかざすだけでクレジット決済が可能で、サインなどの本人確認は必要とされないという点が大きな特徴と言えます。基本的には1万円以上の高額決済を行なう際には、ICクレジットカードなどと同じように、読み取り端末にあらかじめ決めておいた暗証番号を入力して本人確認を行ない、利用することになります。1万円未満の金額であれば本人確認が不要であるため、携帯電話を紛失した場合などに不安を感じる人もいるかもしれませんが、そのような場合の対策として、iDには少額利用のシーンを想定した不正利用防止機能もついています。携帯電話をなくした場合であれば、ユーザーからの届け出があると、その情報がiDの読み取り端末にすぐに配信されるため、おサイフケータイを拾った人が不正利用しようとしても決済ができないようになるのです。

 

iDの特徴としては、利用した金額はクレジットカード利用のように後日請求されることになるため、SuicaやEdyなどのような事前のチャージは不要であるという点を挙げることもできます。

 

日本では今のところ、携帯電話で利用できるクレジットカード決済サービスには、iDのほかに「QUICPay」などがあります。QUICPayは、JCBが推進しているクレジットカード決済サービスの名称で、既に持っているカードに加え「子カード」として、JCBのクレジットカード会員が持つという位置付けになっています。つまり従来型のクレジットカードに加えて利用するものとされているわけです。クレジット市場がより活性化することを目的として発足した「モバイル決済推進協議会」では当初、会員各社の共通インフラとしてこのQUICPayのシステムが想定されています。

 

 

 

 

 

 

流通系クレジットカードの比較

 

クレジットカードの分類にはいろいろなやり方がありますが、そのクレジットカードの設立母体となった企業や業種などから、大きく5つに分類ことが可能です。

 

「流通系クレジットカード」と呼ばれるカードは、百貨店やスーパーマーケットなどの系列のクレジットカード会社が発行するものです。このようなクレジットカードは、日々食料品などの買い物をする主婦層に人気があります。主婦や学生などを会員として積極的に取り込んでいるため、クレジットカードの審査基準は比較的ゆるやかで、カードの稼働率は高めであるという特徴があります。また、ほとんどが年会費無料のクレジットカードです。流通系のクレジットカードでは、「感謝デー」などの特定の日、曜日にカードを使うと割引になるといくようなサービスを実施しているので、自分がメリットを受けやすいカードを比較して探してみると良いでしょう。

 

流通系クレジットカードは発行枚数が増加傾向にあり、近ごろでは信販系クレジットカード抜いて、銀行系クレジットカードに次ぐ位置を確保するほどの勢いを持っています。その使いやすさから流通系クレジットカードは今後も、リピーターを抱えて成長していくことが予想されています。

 

「流通系クレジットカード」のように、発行会社や提携会社によってクレジットカードは「○○系カード」と表現されることがよくあります。提携カードの場合は特に、提携先の会社がメインとする事業に深く関わる特典がつけられることが多いので、このような呼び方はそれぞれのクレジットカードの特徴をあらわすのにも便利です。

 

現在では数え切れないほど多種多様なクレジットカードが存在していますが、提携カードと呼ばれるカードの比率はかなりのものです。提携カードというのは、イシュアーというクレジットカード会社が、他の企業などと提携して発行するクレジットカードのことです。自社ブランドの、イシュアーが独自で発行するカードのことは、提携カードに対してプロパーカードなどと呼ばれます。

 

提携カードには、クレジットカード会社が提携する団体や企業などが提供するさまざまな特典やサービスがつくので、カードの利用者にとっては、そのクレジットカードを持つとどんな良いことがあるか、というメリットが分かりやすいのが特徴です。わかりやすくいえば、ホテルやガソリンスタンド、デパート、航空会社といったところで募集を行なっているようなクレジットカードは、まず間違いなく提携カードだと考えてよいでしょう。